member
慶應東大早稲田一橋横浜市立首都大阪市立青学國學院明治東海電通大関西大阪府立同志社テンプル専修東北立教



2.4 ダイヤモンドZai

Zai企画は、月刊ダイヤモンドZaiにおいて、関西の投資クラブSBIと6ヶ月間パフォーマンス競争をするというものだった。

また、一ヶ月ごとにその時点での勝ち負けが掲載されるという面白い企画だった。

結果は…1勝5敗。

しかし最後に日の目を見たのは

…SPEC。逆転勝利!!

SPECは勝者として、スポンサーの廣田証券に訪問することになった。

この企画のよかったところは、宣伝効果だろう。これのおかげで某外資証券に勤める人が三田祭のイベントを見に来てくれた。

2.5 三田祭パネルディスカッション

三田祭では株式評論家、元外資証券勤務の人などを招き、パネルディスカッションを行った。

結果は、まぁまぁ成功したように思う。200人くらいは来ていた気がするので。

課題としては、各メンバーが自分が何をすればよいか事前に十分に伝わっていなかったということだろう。

当日かなりバタバタしていたので。

当日の流れは十分詳細に検討したほうが良いということだ。


2.6 Bookデータベース

実はSPECには書籍データベースがあり、そこでメンバーおすすめの本のレビューを紹介している。

地味ではあるが、SPECの情報技術力を誇示する上では有用かもしれない。

ただ情報技術力といっても、SPECの場合常にメンバーが入れ替わるので、その技術力もその年によって常に変動しているのだが(笑)

課題としては、もう少しデザインをよくすることだと思う。

見栄えをよくすれば、もう少し使ってくれる人も増えるかもしれない。

しかしこれはデータベースの作成者、ゆーじがやってくれないとどうしようもないのだが…。

…と、色々とSPECの活動を振り返ってみたわけだが、最後に、SPECを発展させる上で最も重要なポイントについて強調しておこう。

SPECを発展させるためのポイントは3つある。

1にHP、2にHP、3にHPだ。

最後に、¥塾の社員の方々へ、1年間本当に色々とお世話になり、どうもありがとうございました。

真・完




2 投資を啓蒙する活動

投資を啓蒙する活動とは、投資の面白さを世に広める活動のことである。

今年度行った啓蒙活動は6つある。

2.1 HP

HPでは、SPECが行ってきた活動について積極的に情報を発信してきた。

その結果、Zai企画をはじめとして面白そうな話がSPECに舞い込んでくるようになったのだ。

課題としては、いかにHP担当者のモチベーションと技術を育てるか?というところだろう。

2.2 フリーペーパー

フリーペーパーは、2号、3号の作成に成功した。

これに関して、僕はあまり深く関わっていなかったので細かいところは言及できないが、フリーペーパーの質は向上していることはほぼ間違いない。

ちなみにこの企画はSPECからスピンアウトされ、今は投資統括団体のほうの一部門になっている。

課題としては、いかにこの団体を「ちゃんとしたもの」に見せていくか、コンテンツの充実をどう図るかというところだろう。

2.3 コラム企画

コラム企画は、SPECのHP上で、経済に関する身近な疑問についてのリサーチ結果を掲載するものである。

生活に密着した視点というのがよかったと思う。ピーター・リンチがいうことは恐らく本当なのだから。

しかし、このコラムはSPECのHP上だけでしか公開されていないことには、ひたすら残念に思う。

なぜなら、SPECのコラム記事にアクセスしてくれる人は一日に10人に満たないからだ。

こうした企画は、他のメディアと組んでやるほうが良いと思う。

つづく




1.3 勉強会

勉強会は部会、フィスコ勉強会、フォワード勉強会の3種類行った。

部会は、全会一致でぶっちぎり一番の不採算部門であった。

詳しくは以前書いた記事をご覧いただきたいが、ここでは、僕なりの改善策をもう一度提示しておくとしよう。

それは、新しくできた投資統括団体をフルに活用することだ。

規模の大きさを生かせば、著名なプロ投資家を呼ぶなどして、権威づけを行ってメンバーのモチベーションを奮起させることができるだろう。

また部会にかかる1サークルあたりの運営コストも低減することもできる。

一方、フィスコ勉強会は、先方の多忙により休止中である。

これが意味することは、アドバイスを受けるプロの講師は複数人いたほうが良いということだろう。

また、フォワード勉強会は、勉強の内容はともかくとして、サークル同士の仲が深まったという点がよかった。

1.4 社長訪問

今年の社長訪問は、主として¥塾の社員さんととともに行った。

良いと思った点は、社長に訪問すれば訪問した人の自己啓発に役立つかもしれないということ。

また、その社長訪問の記事が一部の投資家にとって有用なコンテンツになりうるので、SPECの知名度UPにもつながるわけだ。

課題としては、ややマニアックな話になるが、社長訪問の紹介ページが動的なURLであるということだ。

最近のロボットは性能が高いので、致命的な問題にはならないかもしれないが、一般的には、動的なURLはSEO上よくないとされているので、Webマーケティングにおいて不利になる可能性が高い。

もちろんこれで被害を受けるのは¥塾さんであるが、実はそのページからSPECにリンクが貼られているので、本来静的なURLであれば被リンクとしてSPECのHPの得点に加算されるはずのポイントがつかなくなる可能性があるため、SPECにとってもマイナスなのである。

つづく




さて、前回はSPECの活動のまとめについて語ったが、今度は個別の企画をもう少し詳しく見てみたいと思う。

まず、SPECの活動はその目的の違いによって大きく2種類に分かれている。

1 投資スキルを上げる活動

投資スキルを上げる活動とは、SPECに所属するメンバーのファイナンシャル・リテラシーを高める活動である。

今年度行った投資スキルUPのための活動は4つある。

1.1 ¥塾企画

ご存知、¥塾企画ではブログの執筆とバーチャルファンドの運用を行った。

よかったと思う点は、実力派の投資家の話が聞けたこと、それから投資クラブ間のつながりが深まったことだ。

課題としては、多くのメンバーがブログを書いていないことであり、どのようにメンバーのモチベーションを高めるかがポイントだろう。

この課題に対し、SPECがやって失敗した(笑)策は

・¥塾企画がメンバーにもたらすメリットについて語る。

・書いていないメンバーに個別メール&電話&留守電して、書くように促す

・毎月一定数以上記事を書いた人だけがごほうびの分け前をもらえるようにする。

結果、僕は他に策が思いつかず、あえなく撃沈した(笑)

1.2 みんかぶ企画

みんかぶ企画では、みんかぶのシステム上で投資のパフォーマンス競争を行った。

よかったと思う点は、一流企業に勤めた経験のある優秀な人々の話が聞けたことである。

これに関して悪かったと思う点は、システム上のことがその中心となるが、しかしこれは自分たちでコントロールできる話ではないので、深入りは避けたい。

(つづく)




僕は去年の夏のサブプライムショックでリスク管理の重要性を知った。

そのため、それ以降はリスクをコントロールしながら、投資ができる方法論はないか探した。

そこでたどり着いたのがポートフォリオ理論だった。

僕はポートフォリオ理論についての本を何冊も買って読んだ。

また、今年度の後期の部会では、リスク管理の重要性についてSPECのメンバーに強調するため、ポートフォリオ理論を中核においた分散投資の手法について、オリジナルテキストを作成して教えた。

SPECのメンバーからの評価はあまり良くなかったようだが、それでもこの理論とその実践方法について学び、教えてきた過程でいくつかの重要な発見ができたと思う。

その中で、最も重要だと思う発見とは、

複数の証券を組み合わせると、そのポートフォリオのリターンは各証券への投資比率の加重平均になるが、ポートフォリオのリスクは必ず加重平均以下になり、そのリスク低減の度合いは各証券間の相関によって決まる。

ということである。

これこそがポートフォリオ理論の核心である。

一つのかごに卵を盛るなというのは本当なのだ。

僕は今までこの格言を信じていなかった。

というのも、分散投資をすればリターンもリスクも平均化されるだけだと思っていたからだ。

しかしそれは間違いであった。リターンは平均化されるのは正しいが、リスクは平均を下回るのだ。

その結果、リスク・リターン比が改善されるのである。

もっとも、分散投資によって、一つ一つの銘柄にかけられる分析時間が減り、その結果銘柄選択能力が低下するような場合には一概にはいえないのだが。

しかし、それは例えば複数のインデックスファンドを組み合わせるという投資戦略のもとでは、ほぼ無視してよい懸念であろう。

ポートフォリオ理論を勉強した今なら、はっきりと言える。

一つのかごに卵を盛るな。

どのかごにどのくらい卵を盛るのか、それが問題だ。




ポートフォリオの問題点は…

①パラメータの推定精度

今回のポートフォリオ構築においては平均分散モデルの考え方を軸に、様々なパラメータ推定を行った。

しかしながら、それらのパラメータの推定精度は決して高いものではないと考えている。

主要なパラメータについていくつか例を挙げておく。

・IC
ICは銘柄選択能力を表す指標であり、今回は0.1と仮定している。

しかし、アクティブ・ポートフォリオ・マネジメントによれば、0.1というのは優秀なファンドマネージャーの銘柄選択能力であると書かれており、今回は素人の大学生が選択したということを考えると、この銘柄選定能力は高すぎたかもしれない。

・β・システマティックリスク・レジデュアルリスク

βは、過去5年分の月次データをもとに計算しているが、われわれが本当に知りたいのは将来のβである。

株式市場のリターン、特に個別銘柄のリターンは非定常な分布をしているため、そこから計算されるβも非定常であると考えられる。

また、βは、市場ポートフォリオを説明変数におくものだが、TOPIXが市場ポートフォリオとしてどの程度ふさわしいのかはわからない。

こうした状況下では、過去のデータからβを推定しても、良い推定値が得られるとはいいがたいだろう。

またそれに伴い、システマティックリスクとレジデュアルリスクも信頼できる数値であるかどうかは不明である。

・期待収益率・相関行列

各資産の期待収益率や相関行列についても、過去の長期のリターンをもとにして作られているが、非定常的な市場において、過去の外挿がどの程度あてはまるのかは不明である。

②モデルの限界

・標準偏差について

 金融市場のように正規分布に従わないものを分析するにあたって、標準偏差が必ずしもリスクの指標として適切かどうかは疑問である。

一般に、標準偏差ではファットテールを見逃す。

このことは、標準偏差という指標がたまに起こる「大暴落」に対して脆弱であることを示している。

参考文献

・Richard C. Grinold、1999年、アクティブ・ポートフォリオ・マネジメント―運用戦略の計量的理論と実践、東洋経済新報社、433ページ




ポートフォリオの考察

コア・サテライト・ポートフォリオのリスク低減効果を把握するため、他の単独の資産クラスと、コア・サテライト・ポートフォリオのリスク・リターンをまとめた表を示す。

hyou5.png

表5より、他の資産クラスを単独で買う場合に比べ、大幅にシャープ・レシオが改善していることがわかる。

ポートフォリオ運用中の売買

ポートフォリオ全体のリバランス

ポートフォリオ全体のリバランスは、「国内株式」を除いては各資産クラスとも前章までのリスク・リターン特性、及び相関が将来も続くと仮定して、1年おきに行う。

「国内株式」に限っては、比較的頻繁に銘柄が入れ替わり、その度にリスク・リターンも変化すると予想されるので、1年ごとにリスク・リターンを再計算する。

サテライト部分の銘柄入れ替え

サテライト部分の銘柄の入れ替えに関しては、各ペアの担当者の裁量により適宜行う。

一方、ポートフォリオの問題点は…(つづく)




ステップ2 コア・サテライト・ポートフォリオの構築

コア・サテライト・ポートフォリオとは、コア部分とサテライト部分をあわせた最終的なポートフォリオのことである。

コア・サテライト・ポートフォリオの構築は、ステップ1で作ったサテライト・ポートフォリオを「国内株式」という1つの資産クラスに見立て、コア部分の組み入れ資産クラスの候補13個の資産クラスとともに、標準的な平均分散モデルを用いて最適化を行った。

尚、最適化に使うパラメータについて、「国内株式」(=サテライト・ポートフォリオ)については、リターンはサテライト・ポートフォリオ構築の際に算出したものを使い、リスクについてはサテライト・ポートフォリオの過去5年間のデータをもとに算出した。

また、その他の各資産クラスのリスク・リターンについては野村證券の長期データを使用した。

また、相関については、国内株式と他の資産クラスとはすべて0を仮定し、他の資産クラスについては野村證券のデータを使用した。

また、ポートフォリオの最適化においては、本ポートフォリオの目標である年率リターン7%を満たす中で、リスク(=標準偏差)が最小になるように設定した。

さらに、1つの資産クラスに集中しないよう、1資産クラスの最大投資比率を20%までとした。

その結果、コア・サテライト・ポートフォリオの投資比率は以下の通りになった。

hyou4.png

ポートフォリオの考察とリバランスは…(つづく)




投資比率の決定について…

投資比率の決定は、2つのステップに分けて行った。

ステップ1 サテライト・ポートフォリオの構築

サテライト・ポートフォリオとは、ポートフォリオのサテライト部分、すなわちペア・トレーディング戦略により選定した5組10銘柄の組み合わせのことを指す。

サテライト・ポートフォリオの最適化にあたっては、ポートフォリオのαを、レジデュアルリスク(=アンシステマティックリスク)で割った値、通称トレイナー・ブラック・レシオを最大化するように決めた。

具体的な式は以下の通りである。

2008y01m13d_142916132.bmp

制約式について、(1)式は、各ペアの投資比率について、そのペアの組み合わせたときのβが0になるように決められるという意味である。

これは、ただ単にポートフォリオ全体のβを0にするという制約条件よりも厳しいものであるが、この理由は各ペア内における投資比率の偏りを防ぐことによって業種リスクを抑えるためである。

(2)式は、サテライト・ポートフォリオのレバレッジを1にするという意味である。(3)式は、各銘柄の投資比率は、サテライト・ポートフォリオ全体の5%以上とするという意味である。

また、βは過去5年の月次データから求めたヒストリカルβである。また、αは

2008y01m13d_143128130.bmp

によって求めた。

以下に、サテライト・ポートフォリオのパラメータ及び最適投資比率をまとめた表を示した。

hyou3.png

では、コア部分とサテライト部分を合わせた最終的なポートフォリオは…(つづく)




サテライト部分の銘柄選択は…

ポートフォリオのサテライト部分は、日本の株式個別銘柄の中から選んだ。

ペアの選定はファンダメンタルズ分析を行って決めた。

本来のペアトレーディング戦略としては、統計的裁定と呼ばれる手法で選定を行うことも試みたが、この手法の条件を満たすペアがうまく見つからなかったため、ファンダメンタルズを基にした定性分析を中心に行い、ペアを選定した。

ペア選定の具体的な過程は以下のようにまとめられる。

①ある特定の業界に絞る

これは、同じ業界の銘柄について「買い」と「売り」を組み合わせることにより、業種リスクを低減するためである。

②事業内容が似ている銘柄に絞る

事業内容が似ていれば、業界のニュースなどに反応する度合いも等しくなり、より業種リスク低減に貢献すると考えられるためである。

③各自の分析に基づき、割安な銘柄を買い候補、割高な銘柄を売り候補とする

これらの銘柄選定は、分析者に任せた。分析者は、狩谷、澤崎、成徳の3名である。各ペアについての推奨理由等は、別途銘柄レポートに示した。

その結果、5組10銘柄のペアが見つかった。サテライト部分に組み入れる銘柄を以下の表にまとめた。

2008y01m13d_143742750.bmp

各銘柄の投資比率の決定は…(つづく)




ポートフォリオの運用目標及び運用期間は…

世界株式インデックス(MSCI KOKUSAI)と同程度の年率リターンを確保しつつ、年率リスクを10%低減することを目指す。

ちなみに、MSCI KOKUSAIは1988年1月~2005年3月までのデータで、年率リターン7.6%、年率リスク18.1%である。

これを踏まえ、本ポートフォリオでは、年率7%のリターンを、年率8%のリスクで達成することを目指す。

投資銘柄の選択プロセス

当ポートフォリオの銘柄選択プロセスは、コア部分とサテライト部分とで独立している。そこで、以下2つの段落に分けて説明する。

コア部分の銘柄選択

ポートフォリオのコア部分は、各資産クラスのインデックスファンドを組み合わせて構成される。

その過程は以下のようにまとめられる。

ステップ1 投資可能な資産クラスの洗い出し

投資可能な資産クラスとは、「日本の個人投資家が現実的に投資できる資産クラス」ということである。具体的な条件として、以下の3つを挙げた。

①資産クラスに対応する投資ファンドがある
②その投資ファンドはインデックスファンド、もしくはそれに類似する性格を持ったファンドである
③その投資ファンドは日本の証券口座で売買できる

これらの条件をもとに、ネットを通じて情報収集した。

ステップ2 資産クラスの厳選

組み合わせる資産クラスの相関を低くすることでポートフォリオ全体のリスク低減効果は高まる。

そこで、上記の3つの条件を満たす複数の資産クラスから、より相関が低いもののみを絞り込むため、以下の手順で選定作業を行った。

①上記3つの条件に該当する資産クラスに対応し、かつそのインデックスに連動する投資ファンドを探す。
②各資産クラスのインデックスの相関行列※をもとに、互いに相関の高い資産クラスを排除する。
③残ったファンドを組み入れ資産クラスの候補とする。

*相関係数;-1~1の数値で表される。排除する資産クラスの相関係数の閾値は0.75とした。

※相関行列は野村證券の長期データを使用

その結果、13個の資産クラスが候補として見つかった。以下に、資産クラスとそれに対応するファンドをまとめた表を示した。

hyou1.png

一方、サテライト部分の銘柄選択は…(つづく)




コア部分としてのインデックスファンドに複数の資産クラスを組み込む理由は…

より高い分散投資の効果を得るためである。ここでの重要なポイントは、

「組み合わせる証券同士の相関が低ければ低いほど、ポートフォリオ全体のリスク低減効果が高い」

ということである。

一般的に、同じ資産クラスの中では、違う銘柄を購入したとしてもそれらの相関が高く、リスク低減効果は限定的であるが、複数の資産クラスに投資することによって、より高いリスク低減効果を得られるのである。

要するに、複数の資産クラスのインデックスに投資することにより、同じリスクでもより高いリターンを、あるいはより低いリスクで同じリターンを期待できるのである。

ところで、サテライト部分としてのアクティブポートフォリオに、ペアトレーディング戦略を用いる理由について。

まず、ペアトレーディング戦略は、買いと売りを組み合わせたマーケット・ニュートラル戦略であり、2つの銘柄の株価の乖離または収束によって利益を狙う戦略である。

ペアトレーディング戦略にも様々な種類があるが、今回はファンダメンタルズ分析をもとに、特定の業界内で割高な株を売り、割安な銘柄を買う手法を用いた。

この戦略を用いる理由は、ポートフォリオ全体のリスクを低減するためである。その理由は2つある。

1つ目は、この手法がマーケット・ニュートラル戦略で市場リスクをとっていないため、コア部分のポートフォリオと組み合わせる際に大きなリスク低減効果が期待できるということである。

具体的には、例えばコア部分のポートフォリオとしてTOPIXを組み入れる場合、通常の買い戦略ではどのような銘柄選択をしても、市場リスクをとっているため、どうしてもTOPIXとの相関が低くならないことが考えられる。

しかし、マーケット・ニュートラル戦略ではこのような心配はない。

2つ目は、各ペアが同じ業界内から選定されるため、業種リスクをほぼヘッジしているということである。

もし、異なる業界でペアを選定した場合は、それらの銘柄で「買い」と「売り」を組み合わせても、業種リスクはうまくヘッジできず、これをヘッジするためには相当数の銘柄を選ばなければならないだろう。

つまり、同じ業界内でペアを選定することで、より少ない銘柄数で業種リスクを減らすことができるのである。

これらのことから、今回用いるペアトレーディング戦略では、買いのみで構成されたポートフォリオ、あるいは業種を考慮しないマーケット・ニュートラル戦略と比べても、インデックスと組み合わせた場合のポートフォリオ全体のリスクは、より低くなると予想される。

では、この戦略の運用目標と運用期間は…(つづく)




コア・サテライトアプローチが有効である理由は、以下2点。

①ポートフォリオ全体のリスクを低減しつつ、そこそこのリターンを狙える

コア・サテライトアプローチでは、ポートフォリオの中核にインデックスファンドを置いている。

一般的に、インデックスファンドでは少なくとも数十、多くて数千の銘柄を組み込んでいるため、分散投資の効果が良く効いており、個別銘柄を単独で購入する場合に比べてはるかにリスクが少ない。

同時に、ポートフォリオの中核にインデックスファンドを置くということは、ポートフォリオ理論の効率的市場仮説にかなりの程度従うことをも意味する。

効率的市場仮説が正しいかどうかは別として、過去の実証研究では一般的にアクティブファンドがインデックスファンドの成績を上回るのは難しいとされている。

したがって、これらの研究結果を支持するとすれば、ポートフォリオの中核にインデックスファンドを置くことは自然な考えであろう。

また、今回想定する「忙しい」投資家にとって、メンテナンスをほとんど必要しないインデックスを購入することは投資家のニーズに合致しているといえる。

②対インデックス超過リターンを狙える

ここまでの議論からすれば、すべてインデックスで運用すれば良いのではないかという考えもあろう。

しかし、誠に残念なことに「株の個別銘柄に興味を持った」SPECの投資家たちは、それでは満足しない。

もし彼らに対して、すべてインデックスで運用したほうが良いとアドバイスしたならば、彼らはバフェット、ピーター・リンチ、あるいは行動ファイナンスの例を挙げて即座に反論するだろう。

そこで、ポートフォリオの一部に株式個別銘柄の売買戦略を組み込むことにより、彼らの銘柄選択能力を生かし、超過リターンにつなげることができるであろう。

ちなみに、ポートフォリオのコア部分に複数の資産クラスを組み込む理由は…(つづく)




後期の部会では、ポートフォリオ分析について取扱ったが、僕のチームの最終レポートを公開したいと思う。

今回はまず、投資アイデアを説明したい。

投資の着眼点

・誰のためのポートフォリオか?

一般的に、個人投資家がどのようなポートフォリオを組むべきであるかという問題は、一つの決まった答えがあるわけではない。

それは投資家の興味、目標、また年齢などによっても異なるためである。

そこで、ポートフォリオを組む際には、それがどのような趣向をもった投資家にとって最適であるのかを定義する必要があるように思われる。

そこで、今回構築するポートフォリオでは、「株の個別銘柄を売買したい。しかし、忙しくて投資ばかりやっていられない。だけど儲けたい」という投資家をターゲットとする。

つまりこれは、SPECのメンバーのための最適ポートフォリオといってよいだろう(笑)

そんなわがままな投資家のために、今回我々は「コア・サテライト戦略ポートフォリオ」を提案する。

・コア・サテライトアプローチとは?

コア・サテライトアプローチとは、インデックスをポートフォリオの中核(=コア)に据え、部分的にアクティブ運用(=サテライト)を行うことによって、ポートフォリオ全体のリスクを低く押さえながら、超過リターンを狙う運用戦略である。

当ポートフォリオでは、ポートフォリオのコア部分として、複数の資産クラスを含んだ多資産インデックスポートフォリオを構築し、サテライト部分としてペアトレーディング戦略を用いたアクティブポートフォリオを構築する。

ペアトレーディングとは、一言で言えば「値動きの似ている2つの銘柄において、割安なほうを買い、割高なほうを売る」という戦略である。

※「当ポートフォリオ」というのはなんとも不自然な表現であるが、あえて「当ファンド」としなかった理由は、「ファンド」というと、機関投資家の立場で投資を考えるニュアンスがあるのに対し、今回作成するポートフォリオでは、個人投資家はどのように投資すべきか?という視点で考えているため、それを強調するために不自然な表現を厭わず書いた。

この戦略が有効である理由は…(つづく)




この時期になると、毎年インフルエンザが流行る。

僕はインフルエンザにかかったことがない。

その理由は、自分でもわからない。

運かもしれないし、実力かもしれない。

ちょうど、ある人が株で大もうけしたときに、それが運であるか実力であるか判別するのが難しいように、

「インフルエンザにかかったことがない」ということが、たまたまかからなかっただけなのか、普段から気をつけているからなのかはわからない。

しかし、それでは議論が進まないので、ここではインフルエンザは実力次第でかからないようにできると仮定しよう。

インフルエンザというのは、一種のウイルスなので、理論的には体の免疫力を十分に高めておけば、かかるリスクは低減するはずである。

では、免疫力を高めるためにはどうすればよいか?

ここで、「爪もみ」療法を紹介したい。

「爪もみ」療法では、すべての指の付け根の部分を横から10秒間圧迫する。

こうすることにより、自律神経のバランスが整えられるらしい。

では、自律神経のバランスとはどういうことか?

自律神経には、交感神経と副交感神経があり、どちらに偏りすぎても体にとってよくないことが起こるようだ。

律神経のバランスを整えることで免疫を高めて病気を治すことができるという「福田-安保理論」では、交感神経が優位になると、白血球の中の顆粒球の割合が増えすぎ、顆粒球は死滅する過程で活性酸素を吐き出すため、体によくないらしい。

一方、副交感神経が優位になると、白血球の中のリンパ球の割合が増えすぎ、これが外部の刺激に対して過剰に免疫反応を示し、「アレルギー」になりやすくなる。

つまり、この顆粒球とリンパ球のバランスが重要なのだ。

「爪もみ」を実践することにより、顆粒球とリンパ球の割合を6:4という正常値に近づけてくれ、かつそれらの絶対量も増やしてくれる。

こうすることによって、免疫力が上がれば、インフルエンザにかかるリスクを低減することができる…かもしれない(笑)

インフルエンザにかかったときの損害は甚大であるから、そのリスクを低減するための手段として、いつでも手軽に実践できる「爪もみ」は費用対効果が高いと僕は思った。

興味ある人は以下の書籍を参照されたい。

免疫を高めて病気を治す「爪もみ」療法 (Makino mook)




LTCM―

投資クラブに属する者なら、この名前を知っている人は多いはずだ。

ジョン・メリウェザーを筆頭にして、ノーベル賞を受賞者もその運用メンバーに含む、天才達が作ったヘッジファンドである。

では、

STCM―

投資クラブに属する者なら、この名前を知っている人は…このブログを書いている時点で恐らく僕一人であろう(笑)

STCM=Short Term Capital Management

は、例の勉強法で簡単に成績が取れることで有名な(笑)慶應義塾大学管理工学科3年の学生が作った新興の投資クラブである!

STCMで、特に面白そうな活動は2つある。

1つは、金融商品自動取引システム構築。要は、システムトレーディングの研究ということだろう。

「自動取引システム」というあたり、管理工学科っぽい感じががぷんぷん臭ってきていていいですな(笑)

ちなみに、管理工学科っぽいとは、ここでは効率的に儲ける方法について、工学的にアプローチするという意味である。

もう1つの面白そうな活動は、金融工学・統計学勉強会。

この活動では、週3回にわたり金融工学・統計学を勉強している。

週3回もやるとは…SPECも見習わなくては(笑)

ちなみに、この投資クラブを作ったのは、僕…ではない(笑)

実は、この投資クラブを作った人が、僕と同じ研究室にいるのである。

僕がSTCMを知ったのも、研究室で飲み会をやり、その話が出たためなのである。

STCM―

そのメンバーがほとんど管理工学科の学生で占められているという点で、明らかに他の投資クラブとは異質である。

何か面白いが起こるかもしれない。

参考:http://www.keio-stcm.com/




以前、コーヒーの割安性をどう評価すればよいか?ということについて議論したが、今回はより一般的に、どこかの食事処に入って、メニューを注文する場合の合理的な判断について考えてみる。

まず、目的は効用を最大化することである。ここで、効用とは、その店に入って出たあとで、どれだけ幸せであったか?ということを意味するものとする。

では次に、この効用を構成する要素について考えよう。

今、効用を3つの要素に分解する。

一つ目は期待リターン
二つ目は推定リスク
三つ目はコスト

である。すると、効用は

効用=期待リターン - リスク係数×推定リスク - コスト係数×コスト

で記述することができるだろう。では次に、期待リターン・推定リスク・コストについて、マルチファクターモデルチックに考え、それぞれに影響を及ぼすファクターは何かを考えてみる。

①期待リターン
 期待リターンを高める上で重要な指標を考えよう。このあたりは、主観的な指標にならざるを得ないが、僕なら

・味の良さ
・栄養バランスの良さ
・店の雰囲気の良さ
・接客
 
である。これらの値に適当な重み付けを行い、その店に入ることで得られる期待リターンを推定する。

これは、すでに一度いったことのある店、もしくは頼んだことのあるメニューなら自明だが、そうでない場合は、アスクユーなどのグルメレビューサイトの評価を閲覧することにより、ある程度妥当な評価が可能であることが、経験的にわかっている。

②推定リスク
 推定リスクとは、リターンの不確実性のことである。つまり、一度入ったことのある店、もしくは一度頼んだことのあるメニューで比較するならば、リスクはほほぼ無視できるだが、そうでない場合はリスクを推定しなければならない。主なリスクとしては、

・そのメニューの味の不確実性
・店の雰囲気の不確実性
・接客の不確実性
・時間的コストの不確実性
 
が挙げられる。これらのリスクも、ネットでグルメレビューサイトをみることで、かなり低減できる。

③コスト
 コストとは、店に入って食事をする上で使うリソースのことである。ここでは、

・金銭的コスト
・時間的コスト

が挙げられる。特に金銭的コストに関しては、ほぼ無リスクで推定ができるので、評価が容易であろう。

ちなみに、時間的コストに関しては、食事が出てくるのを待つ間に書籍を読むなど別の作業をすれば、ヘッジ可能なコストであるから、緊急時を除いては僕はあまり重視していない。

バリュー投資家なら、食事処に行くときも、これらの要素を総合的に考えて、割安なのか、そうでないのかを判断したい。




今、癌は日本人の死因1位となっている。

割合で言うと、だいたい3人に1人が癌で死ぬ計算だ。

というわけで、自分の健康を守るためには癌について知ることが必要だろうということで、現在ある本を読んでいる。

それによれば、現代医学で行われている癌の治療法は次の3つがある。

①放射線を当てる

②抗がん剤を使う

③手術をする

これらのうち、抗がん剤以外は癌の転移が進んでいるとなかなか使えないらしい。

また、抗がん剤にしても、癌の種類にもよるとのことだが、一般的に治る確率は決して良い数値とはいえず、また副作用で苦しむ人も多いらしい。

そういうわけで、がん患者の半数以上は、代替医療という、科学的な根拠が確立されていないほうに流れるのだとか。

その代替医療には、アガリクス、AHCC、プロポリスといった健康食品を使ったものや、活性化リンパ球療法といった先進医療もある。

これらの医療に効果があるのか?というと、「わからない」というところが今のところの結論だ。

効果があると立証されているわけではないが、効果がないと立証されたわけでもない。

癌の状態が悪い患者は、少しの可能性にかけてみようと、数百万単位の金をつぎ込んで、これらの代替医療を受ける人も多いようだ。

この本は、もし癌になってしまったらどうすればよいか?ということを考えさせられる本である。

もしが癌になってしまったら、どうするだろうか?

僕ならまず徹底的に情報収集を行う。そして、現代医療で治る可能性が高ければそれにベットし、治る可能性が低いのならば代替医療にベットするだろう。

最も、今癌でない人の場合、癌になったらどうするかを考えるよりも、癌を予防するためにはどうするかを考えることのほうが有用な気もしないでもないが。。

しかし、より厳しくリスク管理をするのなら、マーケットにおいて戦略を立てる際、損しないようにする方法だけでなく、損失を出したときにどうするかを考えるのも大切であるように、癌においても、その予防だけでなく、もし万が一なってしまったらどうするかも考えておいた方が良いはずだ。

過去の統計を見るならば、それは「万が一」よりもはるかに高い確率で起こるのだから。。

さて、みなさんはどう思うだろう?

検証 免疫信仰は危ない!―「がんビジネス」の実態に迫る




今日はプロバイオティクスについて紹介したい。

プロバイオティクスとは

「消化管内の細菌叢を改善し、宿主に有益な作用をもたらしうる有用な微生物と、それらの増殖促進物質」

のことである。この対比の言葉として、アンチバイオティクス=抗生物質があるが、プロバイオティクスが注目されるようになった背景には、抗生物質による治療の限界というのがあるらしい。

…で、何が言いたいのかというと、要するに身体によい細菌を増やすことによって、健康づくりに役立てようということである。

そこで、日常生活において比較的簡単に摂取することのできるプロバイオティクスにはどのようなものがあるのかを調べてみた。

1.ビオフェルミン

ビオフェルミンと言えば、その名を知らない人は少ないだろう。

しかし、これを作っているのはビオフェルミン製薬という会社で、しかも上場会社であると知っている人は、以外と少ないのではないだろうか(笑)

ビオフェルミン製薬は、僕は前から目をつけていて、割安になったら買おうと思っているのだが、この暴落相場にあっても、株価は10%程度しか下がっておらず、PER30倍台と高い評価を受けているようだ。

このあたり、ブランド力の強さを感じさせる。

ところで、このビオフェルミンに入っている細菌は3つある。

①ビフィズス菌
②フェーカリス菌
③アシドフィルス菌

である。ビフィズス菌は主に大腸で働き、フェーカリス菌とアシドフィルス菌は主に小腸で働くようだ。

2.ヤクルト

ヤクルトに含まれているシロタ・ガゼイ株は、整腸作用をはじめとして、感染予防効果や、膀胱がんのリスク低減効果、またがん細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞を活性化する効果があるとされている。

また、シロタ・ガゼイ株は、主として小腸で働く。

ヤクルト菌の話

3.LG21

明治プロビオヨーグルトLG21に含まれているLG21乳酸菌は、胃がん等の胃のトラブルの原因になっているともいわれるピロリ菌の働きを抑制してくれる。

つまり、LG21は胃を守ってくれるというわけだ。

以上をまとめると、

ビオフェルミン→小腸・大腸を守る
ヤクルト→小腸を守る
LG21→胃を守る

というわけで、ビオフェルミン+LG21を飲めば、消化管全体を守ることができるということかな(笑)

ちなみに、ビオフェルミンを食後に服用するのには意味がある。というのも、ビオフェルミンに含まれている乳酸菌は酸に弱く、空腹時の胃のpH1~1.6という強い酸性下では死んでしまうのだが、食後ならば胃のpHは3~5なので、生きたまま腸に届くからだ。




今期の学生投資プロジェクトがいよいよ終焉を迎えようとしている。

最後に、2007年度のSPEC代表として、この一年間でSPECが何をやってきたのかをまとめておきたいと思う。

今から書くまとめは、決して僕の自己満足のために書くではない。

すべては、SPECの後輩や他の投資クラブのみなさんのためである。

SPECがやってきて成功したこと、失敗したことを知ってもらうことが、少しでも今後の投資クラブの発展につながるのなら、これほどうれしいことはない。

さて、前置きはこれくらいにして、本題に入る。

まず、SPECの活動はその目的の違いによって大きく2種類に分かれている。

一つが投資スキルを上げる活動であり、もう一つが投資を啓蒙する活動である。

これらの活動をまとめると以下のようになる。

1 投資スキルを上げる活動
1.1 ¥塾企画
1.2 みんかぶ企画
1.3 勉強会
1.4 社長訪問

2 投資を啓蒙する活動
2.1 HP
2.2 フリーペーパー
2.3 コラム企画
2.4 ダイヤモンドZai
2.5 三田祭パネルディスカッション
2.6 Bookデータベース

これらの活動全体の感想としては、ずいぶんコンテンツが充実したものだと感じる。

2年前にやっていたことといえば、勉強会、社長訪問、HP、ワークショップだけだったので、これに比べれば今年は、少なくとも活動量という意味では、格段に進歩したといえるだろう。

ただ、個々の企画においては、グダグダ感が否めなかった。

具体的には、約束を守らないメンバーが余りに多かったように思う。

その原因は、SPECが一人一人に十分な責任感を持たせる仕組みを持っていなかったから。

さらに突き詰めていえば、そうした仕組みをリーダーの僕がついに作れなかったから。

その点は大変申し訳なく思う。

なので後輩には、責任感を持たせるためのなんらかの仕組みを作ってほしいと思う。

そうすれば、より多くの優秀な人々との関わり合いができ、より価値の高い企画が回るようになるだろう。

サークルとしての柔軟さと、企業と提携する団体としての厳しさを兼ね備えた投資クラブこそ、持続可能な、価値ある投資クラブの姿ではないだろうか。

SPECよ永遠なれ




こうしたショックに強い、ロバストなメンタル・タフネスを手に入れるためには、正しい認知に加え、精神的ショックを素早く回復させる方法を知っておくことが大切であろう。

スポーツ心理学の権威、ジム・レーヤーによれば、疲労した精神力を回復させる方法は次の2種類がある。

①動的な休息
動的な休息とは、文字通り活発に動くことでストレスを解消することを意味する。

具体的には、体操をしたり、好きなスポーツをしたり、身体を動かすゲーム(例えばWiiの一部のゲーム)をしたりすると良い。

②静的な休息
静的な休息とは、身体をリラックスさせ、休めることによってストレスを解消することを意味する。

具体的には、ぬるめの風呂にゆっくりつかる、深呼吸をする、寝る、仮眠する、瞑想する、好きな音楽を聴くといったことが挙げられる。

以上の動的な休息、静的な休息を組み合わせて使うことにより、弱った心を早期に癒すことができるだろう。

さて、鬱病でトレードを続けられなくなった彼は、病院で治療を受け、同時に回復力を高めるためのトレーニングを経て、何とかトレードを再開できるまでに復帰した。

しかし、トレードを再開してまもなく、再び悲劇は起こった。

彼は再び20連敗してしまったのである。

しかし、今度の彼は鬱病になることはなかった。

なぜなら、彼はトレーディングで連敗した日に、自分が行っている賭けが有利であるのかどうかを延々と考え続けるかわりに、事前にその賭けが有利であるかどうかを判定する明確な基準を作っておいたのである。

そしてさらに重要なことに、彼はショックに耐えるために連敗した日には必ず「太鼓の達人」でそのストレスを太鼓に叩きつけ、自分のストレス・レベルをコントロールしていたのである。

自分の精神状態を良好にし、予め決めた基準に冷静に従えるようにするために!

最後に、メンタル・タフネスを強化するためのポイントについてまとめておこう。

①防御力を高める
⇒認知療法。

②回復力を高める
⇒静的な休息と動的な休息を組み合わせる。

メンタル・タフネスは、今回はトレーディングを例にして説明したが、この考え方は学習、研究、仕事などあらゆることに応用できるものであり、これを知っておいて損はないと思う。

最後に、例に挙げた人物及びストーリーはすべてフィクションである(笑)

(終了)




しかし、あるとき悲劇が起こった。

トレーディングで20回連続して負けてしまったのである。

さらに悪いことに、その連敗は、トレーディングを始めてから一度も経験したことがなかった連敗であった。

その連敗のせいで、口座の資金は50%のドローダウンを記録していた。

認知のくせを直した彼は悩んだ。

彼は本当に正しいプロセスを踏んでいるのだろうか?

本当に有利な賭けをしているのだろうか?

いや、有利な賭けであると思い込んでいるだけで、本当はもうこの手法の有利さは失われてしまったのだろうか?

彼は、いつ終わるとも分からない自問自答を繰り返し、夜も眠れない日々が続いた。

そして考え始めてから1週間経ち、ついに彼は精神的苦痛により鬱病になり、トレーディングを続行できない状態になってしまった。

なぜ彼はこうなってしまったのか?

彼はトレーディングの結果に関して、完全に正しい思考をしていたはずだ。

にもかかわらず、トレーディングを続行できない状態に陥ってしまった。

正しい認知をするだけでは、まれに起こる「ショック」に耐えられないのだ。

こうしたショックに強い、ロバストなメンタル・タフネスを手に入れるためには…(つづく)




そして10年後、彼はその口座で、1000%の利益を得ていた。

…なんてなったらいいな(笑)

これはあくまで理想的な例だ。

しかし、より重要なことは、自分の認知の仕方を変えるだけで、

全く異なる精神的、及び物理的結果がもたらされる可能性がある、ということである。

このことについて少しでも理解してもらえれば幸いである。

このことからも、心理学とトレーディングはやはり切っても切れない関係があることがわかる。

さて、話を本題に戻すと、以上が防御力を上げてメンタル・タフネスを鍛える方法、認知療法であった。

次は、回復力を高めてメンタル・タフネスを鍛える方法である。

ここで、回復力とは、精神的な被害を実際に受けてしまい、心に傷を負ってしまったとき、すさんだ精神状態からいかに早く脱却できるかどうか、という能力のことである。

さて、再び先の例に戻ろう。

10年間で1000%の利益を得た彼は、意気揚々としていた。

自分はやはり正しかったのだ、と。

しかし、あるとき悲劇が起こった。…(つづく)




具体的に、彼の場合はどのように考えればよかったのだろうか?

トレーディングを始める前に、次のような思考パターンを身につけておくのが良いと思う。

「個々のトレーディングにおける損失は、自分の能力に関係ない」

「正しいトレーディングが良い結果を生むとは限らない。つまり、有利な賭けをしていても、結果的に負けることは十分にありうる。」

「しかしそれは、誤ったトレーディングをしてたまたま良い結果を得るよりも価値のあることであり、その正しいプロセスを誇りに思うべきだ。」

さて、このような認知療法を受けた彼は、なんとかトレーディングを再開してみようと思うようになった。

そしてある日、彼はデイ・トレーディングを行った。

―また負けた。

しかし、彼はもうあせらなかった。

個々のトレーディングの結果は、自分の能力とは関係がなく、彼は、ただひたすらに

「正しいプロセスを踏む」=「理論上の有利さを積み重ね、有利な賭けを続ける」

ことに集中していたからである。

そして彼は次の日も前日と同じ一貫した手法でトレーディングを行った。

―また負けた。

しかし彼はあせらなかった。

そして、その次の日も以前と全く変わらずトレーディングを行った。

―また負けた。

しかし彼は動じなかった。

そして10年後、彼はその口座で…(つづく)




「自分にはトレーディングのセンスがない」

そう思った彼は、自分の無力さに打ちひしがれ、ついに胃潰瘍になった。

同時に、市場にひどい嫌悪感を抱き、二度と市場に参加しまいと心に誓った。

…彼はどうしてこんなひどい状態になってしまったのだろう?

それは、認知のくせのせいである。

このときの彼は、トレーディングでの損失を自分の能力と結び付けており、

「自分に十分な能力があれば、個々のトレーディングでも負けるはずがない」

「連日負けが続いているのは、自分の能力が足りないせいだ」

「なんとかしてトントンに持っていかなければダメだ」

というように考えているのである。

このため、トレーディングに負けた彼は、自分が無能であることを否定するため、あせって大きくトレードをしてしまった結果、破産及び深刻な精神的被害を被ったのである。

では、この局面におけるより良い「認知」とはなんだろうか?

ここで、より良い「認知」とは、より経済合理的で、精神的な被害も最小限に抑えられるような「認知」であると定義する。

具体的に、彼の場合はどのように考えればよかったのだろうか?…(つづく)




前回は、メンタル・タフネスを鍛える方法は防御力を高める方法と、回復力を高める方法があるいったが、まず防御力を高める方法を紹介しよう。

その方法とは、認知療法である。

認知療法は、その人の思考パターンのくせを分析し、そのくせを変えることによって精神的なダメージを軽減することができる。

例を挙げてみよう。僕の知人でトレーダーの土井君の話。

ある日、土井はデイ・トレーディングを行い、損失を出してしまった。

彼はあせった。

次の日、彼はその損失を取り返そうとしてさらに大きくトレードした。

―また負けた。

彼はさらにあせった。

その次の日、彼は2日分の損失を取り返そうとしてさらにもっと大きくトレードした。

―またまた負けた。

もはや彼はパニックになっていた。

その次の日、彼は3日分の損失を取り返そうとしてさらに大きくトレードしようとした。

しかし、その時すでに資金は底をついてしまっており、これ以上トレーディングを続けることはできなくなっていた。

そして彼はついにこう思った。

「自分にはトレーディングのセンスがない」

そう思った彼は…(つづく)




メンタル・タフネスとは、精神的な強さのことである。

何故僕がメンタル・タフネスに注目しているかといえば、それは近い将来訪れるであろうストレスに耐えるためである。

今現在、僕は学生としてかなり自由な時間を過ごしており、生活上のストレスは少ないといってよいだろう。

しかし、もし会社に就職しようものならそうはいかないだろう。

毎晩遅くまで働く、やりたくもないルーティンワークを課される、上司から叱られる、同期と争う…などなど、様々なストレッサーが想定される。

重要な点は、それらのストレッサーは、回避することが難しいということだ。

強いストレスにさらされても、会社勤めの労働者である限りは、恐らく極めて限定的な範囲でしかその状況に対処ができないだろう。

例えば上司と馬が合わなくても、新入りが文句を言って上司を変えさせるのは難しいだろう。

また、労働時間が長すぎるからといって、いつも早退ばかりしていては会社から高い評価を得ることは出来ないだろう。

…これらの考察からわかることは、ストレスへの対処法の基本戦略は、そのストレッサーそのものを避けることではなく、ストレッサーにさらされたときにどうするかを考えることであるように思う。

では、具体的にストレッサーにどのように対処すれば良いのだろうか?

それには2つの方法があるように思う。

一つはストレッサーにさらされたときのダメージを軽減する、すなわち防御力を高める方法。もう一つはストレッサーに触れた後にすばやく回復を図る、すなわち回復力を高める方法である。
まず、防御力を高める方法としては…(つづく)




僕が考える最も貴重な資源とは、時間である。

お金は時間があれば増やせる。

趣味・娯楽も時間があればたくさんできる。

しかし、時間だけは人類みな平等に1日24時間与えられており、このこと事態をコントロールすることは少なくとも現代社会では無理である。

だから時間は貴重なのだ。

そこで、次なる興味は時間を効率的に利用するためにはどうすればよいかという話になる。

そこで、タイムマネジメントについて考えてみよう。

タイムマネジメントに関して一般的に言われていることをいくつか挙げてみよう。

①手帳を作る

手帳には将来の予定、あるいは目標を書き込むことができる。

これによって、自分の持ち時間をある程度見積もることができる。

そして、そのことにより、課題をやる順序を効率的にできたり、課題の期限や長期の目標を閲覧することでモチベーションが上がったりする。

PDCAサイクルで言えば、Pを効率的に行うことができるということだ。


②優先順位をつける

意味の無い仕事を効率化することほど無駄なことはない。

時間は限られているのだから、有意義なことに時間を使うべきだろう。

だが、ここで有意義なこととはなんだろう?

有意義なこと=効用が高い

というのが一つの回答になるだろうか。

しかしながら、効用という基準はいささか適用範囲が広く、困ることがある。

例えば、テレビを見るのと、仕事をするのとでは、本人として前者のほうが短期的な効用が高いと感じていたとしても、経済的な側面では明らかに仕事のほうが効用が高いので、長期にはテレビをずっと見ていることが効用を最大化するわけではない。

要するに、ただ「効用最大化」というだけでは、行動を選択する際の基準として曖昧すぎるのである。

そこで、僕が実践しているのは、「経済的な効用」という基準である。

経済的な効用を最大化するとは、つまり将来キャッシュフローの現在価値を最大化することである。

これは先ほどと比べると随分明確な基準であり、わかりやすい。

将来お金につながりそうな行動に高い優先順位をつけていけばよいのである。

こんなことをしていると思想が拝金主義に偏らないか?という疑問も湧いて来るかもしれないが、実際にはそんなことはない。

僕は怠け心や遊び心、それに人情といった感情のボラティリティが大いにあるので、厳密にこの基準で行動を決めるということなどありえない。

むしろ、普段この基準で行動を選択するように心掛けていて、ちょうどバランスがとれるくらいである。

こうした基準を持たなければ、僕など優柔不断で怠けてばかりいるに違いない。違いない。違いない。

つまり「経済的効用最大化」基準は、そういう自分を律するための基準なのである。




先日勉強法についての記事を書いた。

その宣言どおり、僕はテスト開始3日前から毎日タリーズに立てこもって勉強した。

もちろん、タリーズではトールサイズのコーヒーを注文した(笑)

その結果、僕は順調にテストをクリアしていった。

しかし、最後の一科目、数理経済学で悲劇が起こった。

できていると思った問題が実は間違っており、しかもそれはみんなが解けるであろう問題で、決して落としてはならない問題だった。これでC以下は確定だ。。

なぜ間違えたのか?この間違いは相場でいう偶然変動による個々のトレードの損失として無視してよいのだろうか?

否。熟考した結果、僕がミスをした原因は、一言でいえば

「勉強しすぎたこと」

だった。なぜ勉強しすぎると成績が下がるのか?

オーバーコンフィデンスバイアスである。つまり自信過剰。

僕はそのテストの3日前から毎日勉強しており、テスト当日には、どんな問題が出ようが問題文を一秒見れば、すべて解法パターンが自動的に頭に浮かんでくるレベルだった。そのため、おごりが生じていたのである。

しかし、これは決してあとづけではないことを断っておくが、僕は自分がオーバーコンフィデンスバイアスに陥るであろう事を事前に予測していた。

そのため、「できるような気がしているだけで、実際のテストではそれほどできない」というリスクを事前に考えて、本当はテスト前にジャンプでも読んでいようかと思うところを、あえて試験開始1分前までその科目の復習に専念していた。

しかし!悲劇は起こった。

その後の事後調査で、悲劇が起こった原因は、なんと、問題文中に書いてある数値の代入し間違いであることがわかった。

これは明らかに、僕が問題文を熟読していなかったことを示唆していた。

多量の勉強によってオーバーコンフィデンスバイアスが生じるであろうという僕の予測は完全に正しかったが、それが何をもたらすか?についての予測は完全に誤りであった。

具体的には、僕は、解法パターンを覚えられたような気でいて実は覚えられていないことを懸念していた。

だが、オーバーコンフィデンスバイアスがもたらす真の問題は、解法パターンを覚えすぎて、問題文の一部を読んだだけで、その問題が練習問題にあったものと同じものだと早合点して問題を解いてしまったことにあった。

こんなことは、勉強量が少なければ起こらないことである。

多量の勉強が悪い成績をもたらしたのだ!

ここから得られる教訓は次の事だろう。

「勉強しすぎるな。しかし、もし勉強しすぎてしまったら、問題文を熟読しろ」




いまさらいうまでも無いことだが、コミュニケーション能力があると色々と役に立つことが多い。

コミュニケーション能力とは何か?という定義に関して、色々なものがあるらしいが、ここでは、とりあえず「人と仲良くなる能力」としておこう。

他人と仲良くなる能力が高ければ、人とつながりができることによって、例えば大学生なら過去レポや過去問が手に入ったり、サークルでも他の投資クラブと共同でイベントをしたりできる。

というわけで、仲良くなる能力は重要であると思う。

では、他人とより早く仲良くなるにはどうすればよいのか?

この問題を解決すべく、数冊の本を読んだところ以下の解決策が浮かび上がってきた。

① ノン・バーバルコミュニケーションを磨く
こちらは比較的簡単で、しかも効果のある方法だ。具体的には、

・清潔感のある服を着たり、髪を整えるなどしてビジュアルをよくする。
・声のトーンをやわらかくし、声量も適切にする。
・とりあえずニコニコする。
・相手の話し方のペースに合わせる。

といったことを実践すればよいようだ。

②バーバルコミュニケーションを磨く
問題はこっちだ。どんな内容を話すのか?ということである。

このポイントは、話題として相手の興味のある分野を選択するということだろう。

だが、問題は相手の興味のある分野について、必ずしも自分が詳しいとは限らないということだ。

ここで一つ考えられる解決策は、自分が興味を持っていて、しかも一般的にその話題に興味を持つ人が多いであろう分野についての知識を深めておくことである。

こうすれば、自分が其の分野について勉強するのは苦ではないし、お互い話もはずむはずだ。

具体的には、僕なら…

お金、時間、恋愛、食事、健康

あたりだろうか。

ただし、お金の話というのは、人によっては嫌がる人もいそうなので、初対面の人には向かないかもしれない…。




免疫のしくみについて少しばかり詳しくなったので、記しておきたい。

まず、体内の免疫の要は、白血球である。

そして、この白血球には、次のような種類がある。

①マクロファージ

マクロファージは、外から入ってきたウイルスを食べてやっつけてくれる。

そして、ウイルスを食べたら、その情報を読み取ってヘルパーT細胞に渡す。

②ヘルパーT細胞

ヘルパーT細胞は、免疫系の指揮官である。

ヘルパーT細胞は、マクロファージから得たウイルス情報を元に、B細胞やキラーT細胞を活性化させる。

エイズでは、このヘルパーT細胞がやられてしまい、免疫系が指揮官を失った軍隊のようになってしまうので恐ろしい。

③キラーT細胞

ウイルスを直接攻撃する細胞。

指揮官のヘルパーT細胞によって活性化される。


④ナチュラルキラーT細胞

同じくウイルスを直接攻撃する細胞だが、ヘルパーT細胞の命令を受けなくても機能する。

また、がん細胞を殺す効果が高いとされ、代替医療として癌の治療にも使われる。

⑤B細胞

抗体を作ってウイルスを間接攻撃する。

ヘルパーT細胞によって活性化される。

と、ざっとこんな感じである。

投資において正常な判断を下すためには、心身ともに健康でなければならないと思う。

また僕は