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慶應東大早稲田一橋横浜市立大阪市立國學院明治電通大関西大阪府立同志社テンプル専修東北立教


1.本推奨レポート作成にあたっての基本方針

素晴らしい企業をまずまずの値段で買うこと。

○素晴らしい企業

高収益、高成長、好財務の企業。
今回は、「ブランド力があり、そのブランドを海外にも定着させつつある企業」に着目。
具体的には、コカ・コーラ、ジレットのような企業の発掘を試みる。

○まずまずの値段

企業に対する投資家の期待が、少なくとも「平均より若干高い」程度に収まっている企業。
具体的には、PER25倍程度までを想定。

2.結果

TOTO

2.1 基礎データ&銘柄分析
【事業】水周りの製品、具体的にはトイレ、洗面所、キッチン、風呂まわりの道具を販売。

【特色】国内シェアは60%。海外展開に積極的。

【定性分析】

①ビジネスモデル

高付加価値型。ブランド力、技術力を生かして高機能な製品を高い値段で売っている。

②ファイブフォース分析

新規参入業者

入りづらい。理由は、市場は成熟しており、事実上寡占状態にあるため(国内)。

競争業者

INAX。国内シェアは約30%。国内売上高、国内営業利益率を比較した。

表1 TOTOとINAXの業績比較
以下単位はいずれも百万円


 

2005

2006

2007

売上高

TOTO

448887

459510

449370

INAX

289283

301335

277762

営業利益

TOTO

39937

32591

32100

INAX

18480

18176

-

営業利益率

TOTO

8.9%

7.1%

7.1%

INAX

6.4%

6.0%

-

a
グラフ1 TOTOとINAXの売上高推移

  1. INAXにシェアを奪われているということはない。
  2. TOTOは2005年~2006年にかけて営業利益率低下。これは、原材料高騰と、高級品の不調によると考えられる。

→INAXにシェアを奪われている兆候は見られない。

代替品の脅威

特になし。

買い手の交渉力

弱い。主な買い手は工務店だが、国内ではTOTOとINAXの寡占状態なので、工務店はこの2社のどちらかを選ぶしかない。よって、工務店の価格交渉力は弱い。

売り手の交渉力

強い。原材料のセラミック、鉄などは市場価格によってあらかじめ決められているので、TOTOがこれを動かすことはできないので。

③その他の材料

海外売上高が好調であること。

表2 海外売上高の推移


海外売上

売上伸び率

海外営利

営利伸び率

2005.3

35304

 -

4040

 

2006.3

45412

29%

5366

33%

2007.3

52688

16%

6901

29%

表2をみると、海外売上&営業利益は高い伸び率を示しており、積極的な海外展開が成功しているといえる。
→海外にもTOTOブランドを定着させられるのでは?

【定量分析】

業績

表3 2005~2008年度の業績推移

 

売上高

営業利益

経常利益

純利益

2005.3

484191

30419

28704

13058

2006.3

494784

25164

22769

12996

2007.3

512200

26187

25242

13544

2008.3(予)

530000

33000

30000

16000

②基礎データ&財務分析

  • 上場市場:東証一部
  • 時価総額:3932億円
  • 株価:1081
  • 理論株価:718円(今後5年間の予想成長率を10%、その後は0%、割引率7%と仮定)
  • PER:24.6倍(08/03予想)
  • 有利子負債/経常利益:2.4倍(08/03予想)
  • 株主資本比率:49
  • 営業利益率:7.1%(08/03予想)
  • ROE:6.9%(08/03予想)
  • 配当利回り:1.3%(08/03予想)

財務は健全。ただ、現在の収益性からみると、若干割高感がある。

割高な理由は、海外売上高が成長していることと、TOTOのブランド価値を市場が高く評価していることによると思われる。

【チャート分析】

・2年

a

3ヶ月

a

以下の要因により、ここ2ヶ月下落基調が続いている。

  1. 2月末の世界同時株安。
  2. 4月17日にウォシュレットの製品不良が見つかったこと。
  3. 4月26日の決算発表で、利益が四季報予想に届かなかったこと。
  4. 5月16日にレーティングが下げられたこと。(現在7社の平均は0.00。これは下位10%タイルの水準。)

3. まとめ
足元のファンダメンタルズは、海外売上高の伸びが著しく、TOTOブランドを着実に海外にも浸透させつつあるといえる。また、2008年には北京オリンピックがあり、今後も海外売上高の成長は十分期待できる。

一方、TOTOに対する現在のマーケットの評価を見ると、予想PERは25倍と業界平均よりも高く買われているが、TOTOの持つブランド力や成長力の面から考えると、まずまずの値段といえるだろう。

また、ここ3ヶ月間、2月末の世界同時株安をはじめとして悪材料が相次ぎ、高値から約20%下落しており、レーティングはすでに下位10%タイルの低水準に達している。

このことは、投資家の心理が冷え込んでいることを示しているが、足元のファンダメンタルズは依然好調なので、長期的に見て買いと判断する。

慶應株式投資研究会SPECの公式HPはこちら


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